海風吹くまま 「人生・道草楽描(らくがき)」

アクセスカウンタ

オリオンとシリウスの下で

<<   作成日時 : 2007/10/29 21:11   >>

トラックバック 0 / コメント 3

道草楽描〜その24[山里便り〜其の七]
画像

オリオンとシリウスの下で/真夜中の3時ごろ波の音で目覚めたら天空の頂きに、オリオンとシリウスが輝いていた。今は奄美の白砂のなかに眠る父の上にも、この星たちは輝いているのだろうか……琉球・奄美という素晴らしい世界に生を授けてくれたことに心から感謝する。目を閉じ波の音に聞き入ると、胸が高まり涙が溢れでた。(1999年10月9日am4:00/ウガン島にて記)


 1999年の春3月、父を亡くした。
その年の秋10月、シーカヤックで沖縄本島の那覇・波の上から漕ぎ出し、チービシ、前島(ウガン島)〜渡嘉敷〜座間味〜阿嘉島(ニシ浜)〜渡名喜島〜粟国島(ウーグ浜)の120〜130kmを、4日間かけて漕ぎ渡った。
 それは粟国島で新月の星空に出会うシーカヤック・ツアーで、旅の途中、砂浜に寝転んで天空の星空にひときわ輝くオリオンとシリウスを、ずっと見つめていた。生前、父がよく言っていた「昔、薩摩とアメリカが来る前まで、琉球と奄美は、ちょうどオリオンとシリウスのように、いつも一緒の同じ文化を分かつ兄弟島だったのだよ」という言葉を思い出していたのだった。

画像


 新月の夜、粟国島のウーグ浜は360度・見渡す限り満天の星空だった。夜の11時、真東にオリオンが姿を現し、遅れること1時間半の12時30分、真東の水平線にシリウスがゆらめきながら輝き始めた。夜どおしオリオンとシリウスを眺め続けた6時間後の朝6時20分、シリウスは明るくなった南の天空に溶け込む様に消えていった。
 オリオンとシリウスの移動・真東から真南の天空の90度、つまり360度の1/4とは、地球の自転の1/4である6時間を表している事に気がつき、それは、南の島の砂浜にへばりついて「地球の自転1/4」をリアルに体感した瞬間だったのだ。
 
 ひと仕事終えた帰り道の夜12時ごろ、ここ信州の山里でも、東の空にオリオンとシリウスが輝いている。車を降り、しばらく眺めていると、あの旅の、砂浜にうち寄せる波の音と潮の香りがよみがえってくる。

旅の途中 山里の夜 オリオンとシリウスの下で 故郷・奄美を想う。

  白砂の 星降る郷に 眠る父 

月別リンク

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
シリウス。ひときわ明るいこの星は、本当に美しい。ピラミッドの王の間にある天井は、この星の訪れを知るもので、まさにその時ナイルに豊穣をもたらす洪水が起こるとのこと。私は、茂吉が生まれる前だけどこの星を常念岳の山頂で見ました。やはり秋の空で、息を呑むような満点の星空でした。天の川もみるくをこぼしたようにながれていました。
ねぃちぁん
2007/10/29 22:19
20年以上も前に奄美大島の小浜海岸に行ったことがあります。
月のない浜辺の夜、満天の星空・・・。
さらに双眼鏡で空を見上げてびっくり。肉眼ではみえない星、星、星々の数…正直背筋がぞっとするような驚きでした。本当に恐怖を覚えるほど…。
闇の中でまたたく光に人間の卑小さを実感させられた瞬間でした。
きれいものずき
2007/11/07 10:20
20年前の奄美・小浜海岸ですか、まだまだ海岸沿いの遊歩道ができる前ですね。あの頃は訪れる人も少なく、珊瑚やそこに住む魚、夜空の星の数も、今より20〜30倍くらい、小さな色とりどりの魚たちにおいては1000倍ほどの数と輝きに満ちあふれていました。残念なことに、20年経過したリゾート観光開発という名の自然破壊の実態だけが残された現在の、まったく魚たちが姿を消してしまった小浜海岸の珊瑚の海に、こころ涙する2007年秋の亀吉でゴザンス。
亀吉
2007/11/13 19:44

コメントする

ニックネーム
本 文