望郷 と云う名の景色
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作成日時 : 2008/07/12 17:20
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道草楽描〜その44[海風〜其の十五]
夏のはじめに、忘れられない一枚の景色に 出会った。
少女が ひとり 船のデッキの片隅に立ちつくし 遠くはなれるゆく もしくは しだいに近づく、ふるさとの島影を 見つめつづけている 後ろ姿の モノクローム[写真]である。
生れ島は 恋しい
生れ島は 哀しい
とどまることの ない時よ
思いの ままに
たちどまれ
楽しい時は いつまでも
悲しい時は 一刻と
と、短い「詩」からはじまる 第6章 望郷(ウムイ)の章末「八重山航路」の景色である。
この後ろ姿と遠く雨雲に陰る島影が 目に飛び込んできたとたん、なつかしさと共に、その時の「想い」がよみがえり、涙がながれおちた。
生まれた島を、いくつかの理由で、ひとり遠く異境の地へと離れて行くときの、不安と淋しさ。
涙をふきながらハンカチを、その姿が見えなくなるまで、いつまでも、いつまでも振りつづけていた、母や兄姉、そして友だちと、大切なひとやものごとに、はじめて気づいたあの日の記憶が、
よみがえる。
この 望郷 と云う名の 景色 を見ずして[ふるさと]を語ることなかれ。
そして[写真]を語ること なかれ。
小橋川 共男(こばしがわ ともお)写真集
『 沖縄 御万人(うまんちゅ)の心 』那覇出版社
*残念ながら、今は絶版となり 沖縄・奄美の古本屋でしか手に入れることができないけれど、この写真集には今では消えつつある40〜50年前の日々の暮らしにある、もしくは、現存していた沖縄・奄美の多くの豊かな文化・風習が、たいせつに記録されている。
お問い合わせ:海想オリジナル/kaisou original
www.kaisou.com
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